(国指定重要文化財)旧下野煉化製造会社 煉瓦窯修理

 

旧下野煉化製造会社煉瓦窯は、16の窯を環状(円形)に配置して、連続して煉瓦を大量に製造できるようにした「ホフマン窯」です。明治23(1890)年に完成し昭和47(1972)年には生産を終え、その後昭和54(1979)年国の重要文化財に指定されました。平成24年1月に始まった工事は、平成13年に解体されたままとなっていた11号窯のヴォールト(アーチ状の天井)、投炭坑、外壁の手すり壁、11号窯3号窯の階段の壁体、踏み段、煙道、集煙道を元通りに積み直す工事と他一旦解体された煙道上部、床および窯上部床の敷き煉瓦の復元工事、また煉瓦の劣化している部分をハツリ取り、煉瓦を積み直す工事、煉瓦のクラックにグラウト材を注入、並びに目地の劣化している部分の目地を詰め直す補強工事などの保存修理工事を行ない、平成26年9月に完了した。                                                                                                           栃木県下都賀郡野木町野木3324-1

修理工事前                     第16号窯入り口                   修理工事後 


特注煉瓦
今回の修復に伴い9種類の特注煉瓦を製造。
小口には「平成二十四年補修」の文字が新たに刻印された。

刻 印
煉瓦ごとに製造業者の刻印を押すことで結果的に高い品質が維持されることとなった。この刻印の制度で古い時代の煉瓦の製造地や製造業者の特定が可能となっている。


ヴォールト積み工事・窯入り口アーチ補修工事外壁補修・投炭坑積み工事・内壁補修工事他